香港で会社設立するために！バーチャルオフィスで登記する手順と必要書類

活発な経済活動が続く香港は、アジアにおけるビジネス拠点として注目を集めています。しかし、実際に会社設立となると、手続きの煩雑さやコストの高さに二の足を踏んでしまう方も多いのではないでしょうか。

そんな悩みを解決してくれるのが、バーチャルオフィスを利用した登記方法です。従来のオフィス賃貸とは異なり、物理的なオフィス空間を借りることなく、登記に必要な住所のみを借りられるサービスです。コストを抑えながら、手軽に香港での会社設立を実現可能にします。

本記事では、バーチャルオフィスを利用した香港会社設立の手順と必要書類について、わかりやすく解説します。

香港で会社を設立する際の最初のステップは、香港で会社設立をサポートするバーチャルオフィスサービス会社選びから始まります。会社設立代行サービスと一体化している場合もあり、ワンストップで手続きを進められるのでおすすめです。複数のサービス提供会社を比較検討する際には、提供する住所のグレード（商業ビルや高級ビルなど）、登記代行サービスの有無、必要書類の翻訳サービスの有無、日本語でのサポート体制、そして料金といったポイントに注目して、自分のビジネスに最適なバーチャルオフィスサービス会社を選ぶようにしましょう。

次に会社名を決定します。香港では、日本語を含む様々な言語で会社名を登録できます。ただし、繁体字中国語での表記が必要であること、既存の会社名と類似していないこと、そして不適切な表現が含まれていないことといった制限がありますので、事前に確認しておくことが重要です。また、バーチャルオフィスを利用する場合は、会社名に「バーチャル」などの類似表現を含めることができない場合があるため、事前にバーチャルオフィスサービス会社に確認しましょう。会社名は名刺やウェブサイトなど、様々な場面で目にすることになりますので、会社名の選定は慎重に行うことが大切です。

その後に、定款を作成していきます。定款は会社の基本的なルールを定めた書類で、会社名、会社の目的、資本金、株主構成、役員構成、事業年度、議決権、財務諸表、解散などの重要な情報が記載されます。定款の作成には英語または繁体字中国語で作成する、香港政府の会社登記所が定めたフォーマットを使用する、といった規定や専門知識が必要な場合もあるため、弁護士や会計士などの専門家に相談することをおすすめします。

定款の作成が終わると、次は必要な書類を準備します。香港での会社設立には、定款、株主リスト、役員リスト、登記住所証明書、身分証明書などが必要です。バーチャルオフィスの住所を登記住所として使用する場合は、登記住所証明書も必要となります。これは、バーチャルオフィスサービス会社から発行されます。その他にも、事業計画書、資金調達証明書、監査役の選任書などが求められる場合があり、これらの書類は、英語または繁体字中国語で作成しなければなりません。必要書類の詳細については、バーチャルオフィスサービス会社や専門家に確認しましょう。

必要書類が揃ったら、香港政府の会社登記所に申請を行います。申請方法はオンライン申請と郵送申請の2つがありオンライン申請では、香港政府のウェブサイトから申請書をダウンロードし、必要事項を記入した後、必要書類をスキャンしてアップロードし、申請手数料を支払って提出します。郵送申請では、申請書を印刷して記入し、必要書類を原本またはコピーで準備した上で、申請手数料を支払い、申請書と必要書類を香港政府の会社登記所に郵送します。

申請書が受理されると、香港政府の会社登記所が申請内容を審査し、審査が完了すると、会社登記証が発行されます。会社登記証は会社の設立証明書であり、様々な手続きで必要となります。会社設立後は、税務署への登録、銀行口座の開設、社会保険の加入などの手続きがあり、これらの手続きは、香港政府のウェブサイトや専門家に相談して行うことができます。

バーチャルオフィスを利用した香港会社設立は、従来のオフィス賃貸と比べて、コストを抑えられる、手続きが簡単、時間と場所に縛られない、香港のビジネス拠点を持てるといったメリットがあります。海外進出を検討している方は、ぜひバーチャルオフィスを利用した香港会社設立を検討してみてください。